飲食店勤務と聞くと長時間労働で、休みもなく社畜のように働くというイメージ。働いたことがないとどんな感じなのかと不安ですよね。
飲食店の平社員であるならばそこまで酷くないんですが、店長という役職になると嘘ではないというのが本当のところです。
飲食店アルバイト→社員→店長の仕事を経験したことがありますので、実際に飲食店で働く人の労働時間や休日の日数などをお伝えできればと思います!
飲食店社員の労働時間は長い!?
・1日最大12時間の労働が見られる店舗も
飲食業界では、一部の店舗で1日の勤務時間が最大で12時間に達する場合があります。この長時間労働は他の業種と比べても特筆すべき長さであり、従業員にとっては大きな負担となっています。
夜遅くまで営業する飲食店の場合、営業開始数時間前から準備を始める必要があります。そのため、昼間から営業している店舗と同じくらいの長時間労働が必要になることが一般的です。
・他の業界と比較しても労働時間は長い
飲食店の従業員が12時間勤務する日は毎日ではありませんが、休日や短時間勤務を含むシフト制の中で、その長さが目立っています。全週合計の勤務時間を比較すると、他の業種との間には最大で10時間の差があるだけで、それほど大きな違いはありません。
それにもかかわらず、1日に12時間も働くことがあるため、労働時間が長いというイメージが強く、従業員の間で精神的な負担となっています。実際、他業種で働く友人が早い時間に仕事を終えるのを見ると、自分の労働時間の長さを痛感することが多いです。
・管理職になると仕事の範囲が広がる
店長やその他の管理職に昇格すると、店舗の運営全般の責任を負うことになります。これには、アルバイトのシフト管理から、緊急時の対応、食材や備品の管理まで含まれます。
特に、アルバイトスタッフの欠員が発生した際には代わりのスタッフが見つからない場合、自らが代わりを務めることも少なくありません。また、連休や大型イベントなどで店が忙しい時期には、トップマネジメントが不在の場合に店舗が機能しなくなるリスクがあります。そのため、管理職の労働時間はさらに長くなりがちで、他の従業員よりも多くの時間を職場で過ごすことになります。これが、飲食業界で管理職の仕事が非常に過酷である一因とされています。
飲食店社員は他の業種と比べて休みが少ない?
多くの飲食店では、従業員が週に2日休むことができるようにシフトを工夫して組んでいます。しかし、必ずしも毎週2日休めるわけではなく、特に年間を通じて忙しい期間、例えばお盆、年末年始、ゴールデンウィークなどの長期連休では、多くの店舗が人手不足に陥ります。このため、社員が休むことが難しく、店長としては社員が勤務してくれることが大きな支えになります。
忙しい期間には、本来の休日が1日だけになったり、半日の休みに調整されることも珍しくありません。他の業種の多くでは、大型連休期間中に休暇を取ることが一般的ですが、飲食業界では逆にこの時期が稼ぎ時であるため、休日が縮小される傾向にあります。
また、連休期間中に勤務した分の振替休日を設ける店舗もありますが、実際に連休並みに連続して休むことは少ないです。例えば、ある週に1日しか休めなかった場合は、次の週に3日休むなどの調整が行われることが一般的ですが、これは必ずしも保証されるわけではありません。
飲食業界の従業員は、一般的に土日や祝日ではなく、平日に休むことが多いのが特徴です。これは、土日や祝日に多くの顧客が店を訪れるため、それらの日は出勤が必要となるからです。平日に休むことの利点は、観光地やショッピング施設などが比較的空いているため、混雑を避けやすいという点にあります。これは、混雑を嫌う人にとって大きなメリットです。
しかし、平日休みの場合、訪れたい施設や店が定休日であることも考慮する必要があります。それでも、平日の休日は週末に比べて人が少ないため、静かでゆったりとした時間を過ごすことができるという利点もあります。このように、飲食業界での勤務は、休日の日数は他業種に比べて少ないかもしれませんが、その分、休日を上手に活用することで、他にはない利点を享受することが可能です。
まとめ
労働時間の長さや休日の数は、職場を選ぶ際に多くの人が重視するポイントです。特に、個人の自由時間が限られていると、ストレスが蓄積しやすく、リフレッシュの機会も減少してしまいます。
しかし、飲食業界で働く人々が、長時間労働と限られた休日にもかかわらず仕事を続ける理由は何でしょうか?この疑問に対する答えは、多くの場合、接客そのものを心から楽しんでいるという情熱にあります。
飲食店で働く魅力の一つは、直接的な顧客とのやり取りです。お客様からの直接的な感謝の言葉、「ありがとう」という単純ながらも強い肯定を受けることで、多くの従業員は日々の労働に対する満足感や達成感を感じています。
仕事は時には非常に厳しいものです。長時間立ち続けること、ピークタイムの忙しさ、時には難しい顧客対応が求められることもあります。それでも、私は飲食店での勤務が好きであり、この業界でのキャリアを続けることに強い意欲を持っています。
最終的に、どのような職場を選ぶかは個々の価値観や何を職場で最も重要視するかによって異なります。労働条件、職場の雰囲気、キャリアアップの機会、仕事のやりがいなど、自分にとって大切な点を考慮して、最適な職場選びを行うことが重要です。